大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1837 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人薮松五郎上告趣意第一点について。

しかし、原判決挙示の証拠である被告人の供述、被告人作成名義の始末書の記載

及び被害届の記載(被害金十三万余円とある)を綜合すれば、原判事第二の事実認

定を肯認することができ、所論のような違法は認められない。所論は、原判決の採

用しない証拠に基き原審の裁量に属する証拠の判断又は原判決が適法になした事実

の認定を非難するに帰し適法な上告理由ではない。

同第二点について。

しかし、原判決は、被告人作成名義の始末書における自白の外被告人の原審公判

廷における判示同趣旨の供述及び判示被害届中判示に照応する事実の記載をも証拠

としたものであるから、被告人の自白を唯一の証拠としたものでなく、また、被害

届の記載内容は、被告人の自白に照応しこれを補強するに足りるものであるから、

原判決には所論の違法は存しない。

よつて旧刑訴四四六条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

検察官 福島幸夫関与

昭和二六年三月一日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 冶 郎

裁判官 眞 野 毅

裁判官 岩 松 三 郎

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